決議・声明
秋田弁護士会所属の弁護士殺害事件に関する会長声明
2010.11.19
平成22年11月4日午前4時ころ、秋田弁護士会所属の津谷裕貴弁護士が、秋田市内の自宅で自宅に侵入した男性に襲撃され殺害されるという痛ましい事件が発生した。
報道等によると、現行犯逮捕された男性は、津谷弁護士が妻側の代理人を務めた離婚事件の相手方であり、この男性が津谷弁護士の業務に関して恨みを抱いて事件に至った模様である。
津谷弁護士は、これまでに秋田弁護士会会長、日本弁護士連合会理事等を勤め、当時、日本弁護士連合会消費者問題対策委員会委員長であった。当会は、津谷弁護士のご冥福を祈るとともに、ご遺族に対して謹んで哀悼の意を表するものである。
このような有為な人物の命を奪った本件凶行は、いかなる理由があっても到底容認し得ない。暴力・脅迫などの手段による弁護士業務への妨害は、基本的人権を擁護し社会正義の実現を使命とする弁護士に対する不当な攻撃であり、司法制度や法秩序に対する重大な挑戦であって、断じて許されない。
近年業務妨害事件が頻発している状況にあり、本年6月には横浜弁護士会所属の会員が事務所内で業務妨害に絡んで殺害される事件が起きたばかりである。
当会は、このような卑劣な暴力行為を強く非難するとともに、今後も弁護士活動への妨害行為に対して決して怯むことなく弁護士の使命を全うするため全力を尽くす決意であることをここに表明する。
2010(平成22)年11月19日
鹿児島県弁護士会
会長 鳥丸 真人